2018年秋、恒例の「ヘッドフォン祭」がフジヤエービック主催のもと、10月27~28日に中野サンプラザにて開催されました。今回も世界中から多数のブランドが集結し、多くの来場者でにぎわうなか、Sensaphonics Japanのブースは一般ユーザーを含め、聴覚問題への意識が高い方々の訪問が目立ちました。
カテゴリー別に5フロアにわたって勢ぞろいした出店ブランドは国内外100以上にも及び、会場は両日ともに大盛況。世界中のヘッドフォン、イヤフォン、ポータブルプレーヤー、ヘッドフォンアンプが集まるなか、試聴がたっぷりできて新製品も続々発表になるとあり、来場者は目当ての製品を探したり、持ち込み音源を上質な音で聴いてみたりと、貴重なチャンスを満喫していました。
Sensaphonics Japanのブースには、開場後からほぼ途切れることなくユーザーや関係者、興味を持った人たちが訪問。やはり春のイベントに引き続き、注目されていたのは「dB(デシベル)チェッカー」です。最近、電車移動中に予想以上の音量で音楽を聴いていることに気づいたという方もいて、自身で意識するきっかけになれば、と日常で聴いている音量を測定。ほかにも数人が所持品のスマホの音源を使い、ふだん聴いている音量を「dBチェッカー」の数値として確認しました。結果、聴覚にとっての安全値を上回っていた方々は、改めて日常的な騒音による影響の大きさを実感した、と少々驚いた様子。また、自分の音量を予測し、ピッタリ当たった人には非売品のSensaphonicsロゴ入りイヤフォン・ケースがプレゼントされるクイズも実施。今回はピッタリ賞こそ出ませんでしたが、前後3dB以内のニアピン賞だった方が1人いました!
一方、もうひとつ特徴的だったのが、イベントのパンフレットに紹介記事を掲載していた影響もあってか、「Musician’s Earplugs」に興味を持って訪れる人が増えたことです。このイヤープラグは、Sensaphonicsのイヤモニの原点でもある“聴くための耳栓”。遮音性抜群のシリコン製オーダーメイド・イヤーモールドに、偏りや変質なく音を透過できる高性能フィルターを内蔵しているので、市販の耳栓と違って音質を維持したまま音量のみを下げて聴くことができます。ブースでは、ライヴに行く機会が増えたため耳のケアが心配になり、この製品にたどり着いたといった一般の人たちが目立ちました。また、遮音量別に3種類から選べる高性能フィルターの聴こえ方の違いについて熱心に質問する方や、フィルターのない完全な耳栓モデルをつくりたいと耳型採取をした方もいました。
そして驚いたことに、アメリカのSensaphonics本社が先行で発表している新製品「D2」について質問してきたマニアもチラホラ。こちらは日本で未発表ながら、すでに一部で話題になっているのだとか。そんなコアなファンたちとのやりとりはもとより、今回はSensaphonics/j-phonicの認知度の高まりを一般ユーザーからも実感できたとともに、音量や聴覚問題への関心の広がりをうかがわせる、非常に中身の濃いイベントとなりました。次の「ヘッドフォン祭」では新製品登場となるか――ぜひご期待ください!